雨上がりの空を見上げたら

私がはにかみながら頷くと、ぎゅっと、さっきより強く抱きしめられた。

「翔飛、苦しいよっ…」

「もう絶対離さないから。何があっても守ってみせる。覚悟しとけよ?」

1度自分から切ってしまった糸だからこそ、もう1度巡り合って繋がったのは奇跡。

だから、もうニ度と切れないように、きつくきつく結んでおこう。

結び目がほどけないように、ちゃんと引っ張っていて。

「離さないでね…?」

そう願いを込めて、私も強く抱きしめ返した。

「…っ、あんまり可愛いこと言わないで。じゃないと俺が限界…///」 

終わりは雨空みたいに最悪だったけど、それが再スタートへと続く道しるべになった。

傘を閉じて顔を上げたら、そこには明るい世界が広がっていて、色鮮やかな虹が架かっていました。

神様はとことん意地悪だ。だけど、必ず何処かでチャンスを与えてくれる。

私たちをまた巡り合わせてくれてありがとう…

《END》
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