むすんで、ひらいて、恋をして
昼休み、上谷と外で昼飯食おうと席を立ったところで、蛭沼がやってきた。



「水島くぅん、今日は由衣と上谷くんも誘って四人でお昼だぞっ。ふたりじゃなくて、ごめんだけどっ。由衣が上谷くんと一緒に食べたいみたいで。ほら、花音って、そういうこと、気づいちゃう子だからっ」



勝手に決めんなよ。



つうか、怖えよ。



蛭沼の思考回路、もはや異世界。




「あのさ、俺、上谷とふたりで飯食いたいんだけど」



ヤバイ、声に抑えきれないイラ立ちが、にじみでる。



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