むすんで、ひらいて、恋をして
「多分さ、今、アリスの一番近くにいるのは、間違えなく俺なんだよ。それは、俺があいつの弟で、裏切ることも裏切られることもない関係だから。


義理とはいえ姉弟。だからあいつは俺に心を許すし、甘えてくるし、素もさらけだす」



「……それで?」



「俺のアリスに対する気持ちはさ、そういうアリスの信頼をぶち壊すんだよ。だから俺は、兄弟枠でアリスのそばにいることにしたんだよ」




「兄弟枠って、マジで言ってんのかよ? 血、つながってないんだろ?」



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