むすんで、ひらいて、恋をして
「んーーーっ、やっぱり莉生は、天才だと思うっ!」



弁当食いながら、いちいち大げさに感想をもらすアリスに、無駄に心臓をひねりつ
ぶされる。



アリスがいつもこうして喜んでくれるから、ついつい頑張っちゃうんだよな……。



天然小悪魔か。



弁当を食べ終わると、アリスが幸せそうに空をあおぐ。



太陽の明るい光に、アリスのとび色の瞳が、しあわせそうに輝いて。



「いつまで俺たち、こうして一緒にいられるんだろうな」




アリスの横顔を見つめていたら、思わずこぼれた。



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