トンネル


俺等がアッキー達の元に着くとヤッチャン所の若頭補佐の斎藤という男と組の若いのが3人佇んでいた。

斎藤は俺より3個上で最近、ヤッチャンに紹介されたばかりだ。


「よう、健坊!遅かったな!(笑)」


斎藤は笑いながらタバコに火をつけた。


アッキーが斎藤の後ろで首を横に振っていた。


「潰しちゃったの?」


俺が斎藤に問うと斎藤はニヤリと顔を緩ませた。


「何か健坊をぶっつぶすなんて言ってやがったからなぁ…うちの若いのがどっか連れてっちゃった♪」


てへっ、と言わんばかりに強面の顔が悪ガキの顔になった。



「そっか…じゃぁ、俺等は帰るか!」


「もう、帰るんか?オヤジん所寄ってけよ!」


斎藤の言葉には首を横に振り断り、俺等は解散した。




< 69 / 71 >

この作品をシェア

pagetop