幸せになりたい神様を拾いました
「・・・イザナギ、イザナミの事、探したいんだよね?」


眠る前の習慣になりつつある1日の最後の日課、イザナギとの戯れ。

グダグダと他愛もない話をして、子供が親にするような今日1日の報告を私は神様に聞いてもらう。

どんな話でもイザナギは「うんうん」、「そうかそうか」、「大変だったな」、「それはよかった」といろいろな話をちゃんと真面目に、ちゃんと楽しそうに、どんな話でも茶化したりせずに聞いてくれる。

アドバイスや説法のような話は、ひとまず私の話を聞いてから。

なので私も素直にイザナギの言葉を聞き、「こんな先生がいたら学校も楽しかったのになぁ」と思ったりしている。


「ん?あぁ、勿論だとも。俺はイザナミを探しているとも。」


・・・なんか怪しい・・・


「・・・なんだ、その目は・・・疑っているのか?」


「いやぁ・・・なんかさぁ・・・イザナギ、最近生活に馴染みすぎて、イザナミを本気で探してるのかなぁって・・・しかも、日中私が仕事に行ってる間、自分でも探してみるって言ってたのに、そんなに探してないでしょ??私知ってるんだからね、近所の神社で、そこの神社の神様と宴会してるの。」


そう、私は見たのだ。

真昼間から近所の神社で奉納されたお酒をそこの神様と酌み交わし、「宴じゃ宴じゃ」と陽気に歌い踊り騒ぐ神様2人に、眷属の狛犬達が困っている事を。

神様2人は楽しそうでも、眷属たちは大変そうだった。


それなのに。
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