LOVEPAIN⑦シリーズ全完結しました
ナツキのマンションから出て、
駅に向かっている途中に、コートのポケットの中のスマホが鳴った。


私は大量のその荷物を地面に置き、
それに、急いで出る。


その電話は知らない番号だけど、
それはきっと、成瀬の母親のなっちゃん。



「はい」



『広子ちゃん?
さっき遥の意識が戻って…。
まだ面会は出来ないんだけど…』


その声は、電話でも分かるくらいに泣いていた。



「良かった…」


本当に良かったと、その場にしゃがみこみ、泣いてしまう。



『今日は無理だけど、
明日なら面会出来るから、広子ちゃん明日病院に来られる?』



「はい…。行きます…」



『じゃあ…明日…』


そう言うと、なっちゃんはもう話せないくらいに泣いていて、
私も同じように泣いた。


明日の面会の時間だけ聞いて、私はその電話を切った。


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