LOVEPAIN⑦シリーズ全完結しました

「私、今はあのボロアパートに居るんです。
まだ昨日帰ったばかりですけど」




ナツキのマンションとか、いい場所で暮らしてしまったからか、
たった1日でも、あのアパートでの暮らしが辛い。


きっと、じきに慣れるとは思うけど。


「そっかぁ…。
本当に、お前には色々と悪かった…。
なっちゃんにも…あんな泣かせて…」


「お母さん、凄い泣いてましたもんね」



この病院に来てから、成瀬の母親のなっちゃんはずっと泣いている。


「ほんと、息子失格」


そう言った成瀬と同じように、
彼女も言っていた。



「ほんと、私は母親失格」



それは、つい先程の事。



「私、遥には負い目があったの。
不倫して出来た子供で、本人もそれを分かっていて。
そんな不倫するような私が、あの子に偉そうな事言えないから、あの子の事を叱る事を普通の母親より、して来なかった。
そんな母親だから、あの子が辛い時に頼られる事もなくて…」


そう言って泣いてるなっちゃんの姿を見て、
この人が、成瀬に甘かった理由が分かった。


その時、私はなんて言葉を返していいのか分からなくて、何も言えなかったけど。


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