LOVEPAIN⑦シリーズ全完結しました
「篤とは家が近くて同じ歳で、物心付いた頃から仲良いんだ。
篤とは気が合うし」


斗希さんのその言葉に嘘はないのかもしれないけど。


「篤とT大生が気が合うわけないと思うんだけど…」


「うっせぇな。
なんか気が合うんだよ」


そう言った篤は照れ臭そうで、
その斗希さんの事がとても好きなのは分かった。


「広子ちゃん。
篤、本気で広子ちゃんの事好きみたいだから、
よろしくね。
篤は大事な親友だから」


「お前も、ほんとうっせぇな」


斗希さんのその言葉に、篤はさらに照れ臭そうで。


「はい…」


その斗希さんにそう答えるけど、
この人は私が元AV女優だと多分知っているだろう。


バックミラー越しに私を見るその目が、
私の事を認めていないように見えた。


親友の彼女として、私は不合格なんだろうな。

< 3 / 173 >

この作品をシェア

pagetop