王子と姫の狂おしい愛
藤堂家執事・二階堂
それをついて行き、抱き締めた琥珀。
「え?琥珀?」
「んー?一緒に入っていいんでしょ?」
「いいけど……」
「いいけど?」
「お風呂入るだけにしてね?」
「うん」
ニコッと微笑む、琥珀。

「??
琥珀?」
「ん?早く入ろ?」
「うん」
二人は服を脱いで中に入る。

「ちょっ…やめてよ!琥珀」
「ん?普通にお風呂入ってるだけだよ?」
椿姫の身体を洗いたいと言い出した、琥珀。
でも洗っている手が、怪しい。
「後は…自分でするから……」
「やだ、普通に入るならいいっつたでしょ?」
「琥珀が、変なとこ…触るから……」
「フフ…可愛いなぁ……椿姫…」
「も…やだ……それに、身体が冷えてきた……
は…くしゅん…!」
「椿姫?大丈夫!?」
「寒い…」
「ごめんね…つい、悪ノリしすぎた。
バスタブに入ろ?」
「うん…」
バスタブに入り、後ろから抱き締める琥珀。

「ごめん…かなり、冷えてる……」
「ううん。大丈夫だよ」

風呂から上がってベットに入った後でも、ずっと抱き締めている、琥珀。
「椿姫?ほんと、大丈夫?
震えてる…?」
「うん…大丈夫……だよ…」
抱き締める力を強めた、琥珀。
でも、椿姫の震えが止まらない。
「椿姫!?」
ガバッと起きて、椿姫を見る。
「はぁはぁ…琥、珀…」
「まさか…椿姫、風邪引いたんじゃ……」
「大丈夫…」
「……じゃないだろ!?
ちょっと、待って!二階堂呼ぶから!」

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