LOVEDOUBT ホスト×女子高生


「ちょっと、あなた何やってるんですか?!」


その声と同時に、アヤノさんの手から力が抜けて、
痛みから解放された


私は痛みで閉じていた目を開き、その声の方を見る




「うちの生徒に、何してるんですか?」


松永先生がアヤノさんにそう言っていて、
彼が私を助けてくれたのだと知る


けど、その事に安心ではなく恐怖を感じた



お願いだから、松永先生に余計な事を言わないで・・・


どうか、ナツキの事は言わないで・・・




「は?この子がアタシの男にちょっかいかけてるから。
べつに、なんもしてないし」


その言葉と同時に、やっと髪の毛から手を離してくれた


痛みから解放されたが、その事がどうでもいいくらいに、
今は松永先生の存在が怖い



ナツキの存在が、松永先生に知られた




「とにかく、安達に話があるなら、僕も一緒に聞くんで。
とりあえず、こんな目立つ場所ではなく、あちらの方に移動して下さい」


松永先生は、道路の隅にある電信柱を指す


アヤノさんは、そんな松永先生と私を睨み付けると、もういい、と言って足早に立ち去った

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