LOVEDOUBT ホスト×女子高生


その時、テーブルの上に置いていたナツキのスマホが着信して震え出し、
私もナツキもそちらに視線を向けた



ナツキは私を気にせず、その電話に出る




「・・はい。
あ、ちょうど今マリさんに電話しようと思ってて。

うん。そう体調悪くて、今日キャンセルしていい?
・・・そう。ごめんね。

明日は店出る。
明日迄に体調整えておくから、
店終わった後、どっか行こっか?」


ナツキはそう言って、謝りながら電話を切った




「体調悪そうに見えないんだけど?」  




明らかに今の電話はお客さんで、
今日、その人と会う約束してたんだ・・・・




「そう?
ソファーで寝たから、ちょっと熱っぽいけど」



そんなナツキの額に、手を当ててみる


やんわりと温かいけど、熱なんてないし




「嘘つき・・・」



ナツキは額に触れている私の手に剥がすように触れると、
そのままゆっくりと握った
 


近い距離で、視線が絡み合う



凄くドキドキとするけど、いつもこんな時に感じる恥ずかしさは特にない




「体調悪い者同士、仲良くベッドで眠る?」



「えっと・・・」



多分、本当に寝るわけではないのだと、
そのナツキの誘いの意味は分かる


ナツキの声が妙に艶っぽいから




「けど、せっかく今日は天気良いからどっか行こっか?」


そう言って、ナツキは私の返事を待たずに、未央も用意して、と言ってソファーから立ち上がる


私はそんなナツキを、ただ見上げる




「なに?そんな物欲しそうな顔して?
俺とそんなに寝たかった?」


そう言われて、恥ずかしくて、べつに、と視線を逸らした


結局、私に手を出す気はナツキはないのだろうな


ただ単にからかわれたんだ・・・
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