振り向いて欲しい
初恋の結末
まさかサーヤの相手が高坂くんだったなんてねぇ…と3人それぞれから言われる。

私は苦笑いしながら
「言えなくてごめんね」
と伝える。

それはいいんだけど、相手が高坂くんだったなんてねぇ、とまた言う。

「私はなんとなくわかってたよ」
と友美が言う。　

「高坂くんはサーヤのこと目で追ってたもん。みんなの輪の中にいても横目でサーヤを見てた。同窓会の時も見てたよ。」

「ウソ！」

「サーヤはこう言うこと鈍そうだもんね。」
うん、うん、とみんなに頷かれる。

「でもさ、サーヤも高坂くんのこと気にしてたよね？」

「好きか分からないけど、いつも気になってはいたの。でも話しかけられなくて。話しかけてくれないかなって思ってた。教科書見せるのも楽しみだったの。」

「淡い初恋だね。」

これから幸せになりなよ、とみんなに背中を押される。
明日私は高坂彩綾になります。


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