地味同盟〜地味男はイケメン元総長〜
 将来理容師か美容師になりたいと言っていた美智留ちゃん。

 そんな彼女が日高くんの髪を切りながら何を話したのか分からないけれど、朝会った瞬間に肩を掴まれて言われたことがある。


「日高とちゃんと向き合うって言ってたけど、焦らないでね? ゆっくりでいいんだからね?」

 何故か急ぐなと念を押された。

 しかも「日高のためにも……」なんて言われてさらに良く分からないことになる。


 日高くんのためにって言うなら、ちゃんと向き合って早めにあたしの気持ちをハッキリさせた方がいいんじゃないのかな?

 あれ? 違うの?


 何だかよく分からなくなってきたし、美智留ちゃんの目は真剣そのものだったから「分かった」と了承した。


 そんなこともあって、無理に日高くんと二人きりになろうとせずいつもの様に仲間内で集まりながら過ごす。

 そうしているうちに、本格的にテスト勉強が始まりあっという間に中間テストが終わった。
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