地味同盟〜地味男はイケメン元総長〜
 彼の顔があまりにも近すぎて、恥ずかしさと驚きで目を閉じる。

 視覚が無くなると、他の感覚が鋭くなった。


 陸斗の手が、あたしの腰を抱き、後頭部を押さえる様に掴む。

 ガッチリと抱かれ、身体が密着する。

 陸斗の熱い体温が伝わってくる。


「んっ、はぁ……」

 合間に聞こえる息遣いが。

 チュッ

 唇に残されるリップ音が。


 全てが耳に届いて鼓膜を甘く震わせる。


 あたしも腕を陸斗の背中にまわし、彼を求める様にギュッと抱きしめた。

 すると、またキスが深くなる。



 ときに優しく。
 ときに強く求める様に。

 そんなキスをあたし達は何度も、続けた。


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