地味同盟〜地味男はイケメン元総長〜
陸斗の心臓の音よりも、自分の心臓の音がうるさい。
ドクドクと鳴って、息苦しくて……目が潤んできてしまう。
陸斗の顔が近付いて来て……。
「灯里……お前、その顔ヤバ過ぎ……」
彼の唇がそう言葉を紡ぐと――。
「あ! ねえねえお母さん! あのお兄さんたちイチャイチャしてるー!」
近くで子供の声が大きく響いた。
『っ!!?』
思わずときめきも吹き飛んで固まるあたし達に、その子の家族の会話が聞こえてきた。
「こ、こら! そういう事叫ばないの! 犬も食わないって言うくらいなんだから」
お母さんらしき人の声がして、続いてお父さんらしき人の声がする。
「犬が食わないのは夫婦喧嘩だろ?」
「あ、そうだったわ。馬に蹴られる方だった。そうちゃん、お兄さんたちの邪魔したら馬に蹴られて痛い痛いになっちゃうから、そういう事叫んだら駄目よ?」
「んー? はーい」
そうしてその家族は去って行った。
ドクドクと鳴って、息苦しくて……目が潤んできてしまう。
陸斗の顔が近付いて来て……。
「灯里……お前、その顔ヤバ過ぎ……」
彼の唇がそう言葉を紡ぐと――。
「あ! ねえねえお母さん! あのお兄さんたちイチャイチャしてるー!」
近くで子供の声が大きく響いた。
『っ!!?』
思わずときめきも吹き飛んで固まるあたし達に、その子の家族の会話が聞こえてきた。
「こ、こら! そういう事叫ばないの! 犬も食わないって言うくらいなんだから」
お母さんらしき人の声がして、続いてお父さんらしき人の声がする。
「犬が食わないのは夫婦喧嘩だろ?」
「あ、そうだったわ。馬に蹴られる方だった。そうちゃん、お兄さんたちの邪魔したら馬に蹴られて痛い痛いになっちゃうから、そういう事叫んだら駄目よ?」
「んー? はーい」
そうしてその家族は去って行った。