地味同盟〜地味男はイケメン元総長〜
「って、美智留将来どっちになるか決めたんだ? 良かったじゃん、ずっと悩んでたんでしょ?」

 赤面から立ち直った沙良ちゃんが将来の話の方に食いついた。

 そのまま杉沢さんの話題から逸れていく。


「うん。今回ヘアセットしててさ、大変だったけれどやっぱりあたしはこっちの方が好きだな、って思ったの」

 そう語る美智留ちゃんは目がキラキラしていて、カッコ良く見える。

 道筋を見つけて、自信をつけたみたいな……そんな眩しさがあった。


「あたしも今回の事で将来の夢が出来たんだ。まだハッキリしたものじゃないけどね」

 沙良ちゃんもそんな風に言って少し語る。

「今回色々調べてさ、食べるものに気を使うようになってきて……取りあえず栄養士の資格取ろうかなって」

「じゃあ大学も俺と同じになるかな? 俺は料理人か、他のにするかは決めてねぇけど、取りあえず調理師と栄養士の資格は取ろうと思ってたし」

 小林くんが沙良ちゃんの話に乗っかったことで、将来の夢の話になって来た。
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