魔法の恋の行方・魔女の告白(シリーズ4・バージルとレティシア)
<宿屋・食堂・8時30分>

「レティ、よく聞きなさい」
バージルがそわそわしている
レティに声をかけた。

「今日は日曜だから町には行かないが、
月曜日には君を連れて町に行く。

君の親を探すか、
もし、いなかったら、君の面倒を見てくれる人を探さなくてはいけないからね」

レティの顔がみるみる曇った。
しかめっ面をしている。

おかみさんが台所から出てきて、
皿を片付けながら、バージルに念を押すように言った。
「先生、
こんな大食いの子どもなんか、
誰も引き取りたがらないですよ」

バージルは自分に言い聞かすように
「しかし、まず親を探す事をしなくてはならない。
ほっとくわけにはいかないだろう」
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