魔法の恋の行方・魔女の告白(シリーズ4・バージルとレティシア)
マリエと呼ばれた娘は
タフタの青色のドレスで籐かごを持ち、
良い家庭で育ったお嬢さんというように見える。

小ぶりの帽子にはスミレの花束と
レースのリボンが飾られ、風に揺らめいていた。

彼女の上品さと可愛らしさを感じさせる雰囲気だ。

「この子はレティ。
ちょっとうちで預かっている子なんだ」
マリエはしゃがんで、レティに微笑んだ。

「こんにちは、レティ」

「・・・・」
レティは少し後ずさりして、
バージルの後ろに回った。

「ふふ、恥ずかしがり屋さんなのね」
バージルはレティの頭に手を置いて、
「この子の着るものを買いたいのだが・・・
どこで買えばよいのか・・」

レティはすかさず、バージルの手をひっぱった。
「あと、アイスクリームのおいしい店を、知っていたら教えて欲しい」

マリエは立ち上がり、バージルに微笑んだ。
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