魔法の恋の行方・魔女の告白(シリーズ4・バージルとレティシア)
<控室・20時>
部屋に入るとバージルは、
すぐに懐中時計を取り出し
時間を確認した。

「60分だ!!」
レティはうなずいた。
「では、ワインだ。
飲んだ方が早いからな」

バージルは椅子に、足を組んで座り、頬杖をついた。

そして
ワインをぐいぐい瓶から、
口のみしているレティの姿を観察していた。

魔女はグラスを使わない・・・
一樽(ひとたる)空けるだろうか・・
レティが
一息ついて、手で口を拭いながら、
ずっと見ているバージルに言った。

「お前は飲まないのか?
ここのはいいワインだぞ」

「君と一緒に飲んだら、死ぬ!」

バージルは理解した。
魔女は大酒飲みで、底なしのザルだった。
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