好きだよ。。。
どきどきNight
高円寺について、ふと翔太が言った。

「なんか飲み物でも、買ってく?お茶とか」

「うん、そうだね」

駅前のコンビニに入り、緑茶のペットボトル2本と、ついでにポテトチップスを買った。

「ここから歩いて、5分くらいだから」

手をつないで歩く。私は、ドキドキしていた。もうすぐ翔太とひとつになるんだ。

白い外壁の小奇麗なアパートが見えてきた。セントラルコート、と書いてある。

「ここだよ。ここの201」

階段を上って、翔太の部屋へ行く。翔太が鍵を開いて

「小汚いところだけど、どうぞ」

と言う。1DKかな?小さなテーブルが真ん中にあった。キッチンは・・・あまり使われていないみたいだ。

「つぐみ・・・」

翔太がバックハグしてきた。うわ~っ、ドキドキする。

「お茶と、ポテチは?」

「そんなのはあとで。ベッドに連れて行っていい?」

うわ~~っ。赤くなってしまう。

「そんなこと聞かないで。・・・好きだよ、翔太」

「俺も、好きだよ、つぐみ」

翔太はそう言うと、ベッドルームのドアを開けて私をお姫様抱っこしてそちらへ向かった。

優しくベッドに私を寝かせると、翔太と私は熱いキスを交わした。

「愛してる、つぐみ」

キスを交わし合い、服を脱がし合い、ゆっくりと私たちは愛を交わした。

全てが終わったあと、翔太がぽつりと言った。

「つぐみ、可愛い・・・」

「えっ」

「ずっと一緒にいような」

「うん、翔太と、ずっと一緒にいる」

翔太は、ギュッと私を抱きしめ、ぽつりとつぶやいた。

「でも、今日は帰らなきゃなんだよな?」

10時30分。門限は12時だから、もうあまり時間がない。

「うん。ごめん」

「明日は、鎌倉だし、少し早めに帰ろうな。お茶飲む?」

「うん・・・私もアパート暮らしだったらよかったのにね」

そしたら、泊まって行っても何の問題もない。

「いや、メリハリがついて却っていいよ。会えない時間が愛育てる、って言うだろ?」

私は、ちょっとホッとして言った。

「私の家族にも、会えるしね?」

翔太はちょっと苦笑いして、

「かなぁり、緊張するけどな」

と言った。

翔太のアパートを出て、電車で駒沢大学駅へ。あの公園が近づく。今日は、したからキスはお預けかなぁ、なんてちょっと淋しく思っていたら、ふいに翔太が立ち止まって、

「やっぱり、おやすみのキスはしなきゃな」

と言って私の唇を奪った。もぅ、翔太には、私の思いが筒抜けなんだね。

「やばい。なんでこんなに好きになっちゃったんだろ」

それは、私のセリフだよ、翔太!!




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