ロミオは、愛を奏でる。

「じゃ、行こっか…」



「うん…
リョーちゃん、スーツケース重くないの?」



「重くなんかないけど
邪魔だから駅でロッカーに入れる」



リョーちゃんと歩くのどれくらいぶりだろ



お兄ちゃんとリョーちゃんと

よく近くのコンビニに行った



イトがまだ小学生の時だった



ふたりの後を歩く私を

イト、大丈夫か?って

いつも心配してくれたのは

お兄ちゃんじゃなくてリョーちゃんだった



久しぶり過ぎて

どれくらい距離を取ればいいか

よくわからない



「リョーちゃん、何買うの?」



「仕事で着るYシャツとー…
靴下、下着…などなど…
イトは?買い物ないの?」



「うん、イトは大丈夫」



「せっかくの休みなのに、ごめんな」



「そんなことないよ」



リョーちゃんともう少し一緒にいれる

それだけで幸せ



「イト、あんまりそっち歩くと危ないよ」



ふたりの間にあったスーツケースを

リョーちゃんが反対側で引いた



リョーちゃんに近くなって

肩が触れた



ドキン…



昨日のことを思い出す



イトだけ?

ドキドキするのは



ドキドキ…

ドキドキ…



やっぱりリョーちゃん

きっとすごく酔ってたのかも


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