また君と恋する

14

『お姉ちゃんなんだから我慢しなさい』

そう言われても反発心すらないほどに、私と虹心は年が離れている。

だから、一般的な兄弟姉妹の距離感っていうのが分からない。


()だるような暑さにバテる季節、夏。

学校は長期の休みに入って、予定がなければ基本的に引きこもり生活。

広い家で冷房ガンガンに、とはいかないので、シェアハウス内では窓を開けっ放しにし扇風機を回す。

「あーづーいー」

それでも汗だくになる。

Tシャツに短パンと最低限の服装で床に寝転ぶ私は、栞ちゃんと一緒に読書をしている最中だった。

というのも、栞ちゃん(小5)の宿題の1つに読書感想文があり、どうせならと私も付き合うことにした。

自分の宿題すら手をつけてないのにね。

ただ、あまりの暑さにギブアップ。

「由麻ちゃん、おへそ出てるわよ」
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