また君と恋する
友達の高橋 深丘(たかはし みおか)がニヤニヤしながら話を振ってきた。

「……知らなーい」

とぼけるフリして、私はそっぽを向いた。

「ごめんごめん。冗談だって。それよりもうすぐでしょ、引っ越し」

「うん。修了式の次の日」

「あたしも手伝いに行こうか? 軽音部の活動は午前中だけだし」

「大丈夫。ファミリー向けシェアハウスだからお母さんと妹もいるし、引っ越し先の人もいるから」

「そっか。でもいいな、シェアハウス。男子もいたりして、ひとつ屋根の下で恋が芽生えちゃったり……ドッキドキじゃん!」

むふふと深丘から笑みが溢れる。

ほんと、この手の話が好きだね。

「ファミリー向けだって言ってるでしょ。家族と一緒で恋とかないから」


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