ライラックの恋
―6年前―
*side紫乃*
今日は入学式。
あれから、なんとなく朱生に会いづらくて...
あっという間に数日経ってしまった。
長引けば、長引くほど
取っ掛りが掴めなくなるのに。
蒼「おはよ!」
『蒼太...おはよう。
朝練終わったの?』
蒼「うん。
今日は入学式だし、自主錬だったから。
って言っても、2、3年ほとんど来てたけどね。」
玄関で朝練終わりで、少し汗をかいた蒼太出くわす。
蒼太は、小学校に入ったくらいからバレーを始めた。楽しくてしょうがないらしい。
蒼「...まだ気にしてる?」
『...うん。』
蒼「素直!」
『もー...
気にしないわけないでしょ?』
蒼「大丈夫だよ。
多分、紫乃の悩みは今日解決する!」
蒼太に笑いかけられると、本当にそんな気がしてくるから不思議。
『そうだと、いいな。』
教室に入り、各々の席に着く。
「紫乃!
今年、石川くんの弟入ってくるんでしょ?」
『え、あ...うん。』
朱生の話題きたー...
前の席の友だちがキラキラした目で聞いてくる。
「あの石川くんの弟だからね、
みんな楽しみにしてるわけですよ!」
『蒼太とは、また違った感じだよ?』
蒼太と朱生は似てるようで、少し違う。
見た目は...まぁ、2人ともイケメン。
2人ともバレー部で、背は高い方。
だけど...なんだろう。
雰囲気が違う。
「そうなんだ!
幼なじみの紫乃が言うからそうなんだろうね!
それはそれで楽しみ!」
これは...新入生代表挨拶、ザワつくな。
曖昧に笑顔を返した。