棗ちゃんはステキな恋がしたい


ぜ……



「ねえ。そろそろ名前教えてよ」



全然わかってない!!!



「は、花子です」

「嘘ついたら針千本ね」



えーん、嘘つくの苦手すぎる。



「教えないならキスするよ」

「な」

「オトナなやつ」

「え゛っ……あ……棗、です」


言っちゃった。


「そっか。ナツメちゃん」

「は……ハイ」

「アキでいいよ」

「あ……き?」

「マサキアキ」



マサキって名字だったんだ。



「どっか行こうか。ナツメちゃん」

「……わたし、一斗のこと、ここで待ちます」

「お散歩だよ」
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