販売員だって恋します
大藤は思ったよりも、優しい表情で由佳を見ていた。

頬を撫でられて、耳元にキスをされる。
それだけで身体がびくんと震えた。
して欲しくて、おかしくなりそうだ。

「自分で、挿れて?」
由佳の耳にとろりと響く、隠微さを含んだ声。

その声に由佳はびくん、とする。
自分でいれる……?

くるりと体勢を入れ替えられて、由佳は大藤の上に馬乗りにさせられた。
「あ……」

欲しければ自分で挿れろ、ということなのだろうか。
先程から気持ち良くさせられて、もうすでに足も腰も力が入らない、こんな状態で?

「ほら、由佳……」
きゅっと胸の真ん中を強く摘まれて、あんっと甲高い声を上げて、由佳の身体が反る。

「俺のを持って挿れて見せて?」
蕩けたような思考で、言われたままに握って、当ててみる。

熱い……。
無理。こんなの入らない。
それにさっきから、ぐずぐずに蕩けさせられて、身体に力なんか入らない。
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