販売員だって恋します
調査会社で調査員として仕事をしていた大藤が、成田家の成田勇と出会ったのは、道路の脇だった。
その調査会社は、大きくはないのだが、リスクのある調査や、対象がモラルに引っかかりそうな相手でも調査をするような会社で、その時は珍しく、付け回すんじゃねえと一発食らってしまったのだ。
ったく、対象がアマの格闘技家ならそうだって、言っておけよ…。
こちらも当局に通報できるような立場でもなかったため、歩き出したのだが、意識が少し朦朧としていたせいで、建物から出てきた成田とぶつかり、そのまま意識を失った。
気付いたら、病院にいて、成田に心配そうな顔で覗き込まれていた。
「その顔のあざ、おそらく僕ではないと思うんだが……。」
「ああ、違いますよ。すみません。」
「誰か、家族とか呼ぼうか?」
「家族なんて、いませんから。」
「いない……?」
そう言って驚いたように目を見開く成田はよく見ると、仕立てのいいスーツを着た、いかにも紳士然とした人物で。
それに比べて、自分は着古したスーツにすさんだ生活で、顔付きもさぞかし荒れていることだろう。
その調査会社は、大きくはないのだが、リスクのある調査や、対象がモラルに引っかかりそうな相手でも調査をするような会社で、その時は珍しく、付け回すんじゃねえと一発食らってしまったのだ。
ったく、対象がアマの格闘技家ならそうだって、言っておけよ…。
こちらも当局に通報できるような立場でもなかったため、歩き出したのだが、意識が少し朦朧としていたせいで、建物から出てきた成田とぶつかり、そのまま意識を失った。
気付いたら、病院にいて、成田に心配そうな顔で覗き込まれていた。
「その顔のあざ、おそらく僕ではないと思うんだが……。」
「ああ、違いますよ。すみません。」
「誰か、家族とか呼ぼうか?」
「家族なんて、いませんから。」
「いない……?」
そう言って驚いたように目を見開く成田はよく見ると、仕立てのいいスーツを着た、いかにも紳士然とした人物で。
それに比べて、自分は着古したスーツにすさんだ生活で、顔付きもさぞかし荒れていることだろう。