憧れの陛下との新婚初夜に、王弟がやってきた!?
教会の鐘が盛大に鳴り響く。



側に立つ夫の姿を見て、私はほうっとため息を吐いた。

肩まである金髪の髪は、今日は後ろでくくられて、スッキリとした顎のラインがまた色気を醸し出している。

そして、長い睫毛に覆われたグリーンの瞳。


なんて美しいのかしら。


あぁだめ、これ以上見ていたら鼻血が出そうだ。

結婚式中に鼻から流血する王妃なんて、いい笑いものだ。


それだけは避けなければ、、、。


私は慌てて視線を戻して前を見据える。

今日、私は初恋の君と結ばれるのだ。


これほど幸せな事はない


あぁ神様ありがとうございます。


もうこれ以上の幸運は欲しがりません。


この方に寄り添っていけるのであれば、私は何もいりません。


ステンドグラスに描かれた神々に私は胸の内で、感謝の意を告げた。


そう、これが私が幸せの絶頂にあった瞬間だ


絶頂と言うことは、その先には下りがあるわけで、、、しかしそれなかなかな急斜面だったと実感したのはそれから数時間後のこと。
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