憧れの陛下との新婚初夜に、王弟がやってきた!?
「陛下?どうされましたの?」

憂いを帯びたグリーンの瞳を見上げると、きゅうっと握った手に力を込められた。


「アルマ、君は昔からとても優秀で、それでいて屈託がなくて可愛らしくて、王宮のしがらみや陰謀に疲れた私達の癒しだった。」

「もったいなきお言葉ですわ陛下」

なぜ今こんな話を陛下がし始めたのか、わたしにはサッパリ理解できなかった。

たしかに陛下は幼い頃より、貴族や議会、政治を取り巻く極めて繊細で熾烈な力関係の微妙な均衡の中で苦労されてこられた。幼なじみとして、そのお姿を痛々しく見守るしかできず歯痒く思った事もあった。

所詮は幼なじみの侯爵家の無力な令嬢、あまり深入りしてはかえってご迷惑になると父に言われ、距離を取りつつも、時折少しでもお心をお慰めできたらと弟であるジェイドと3人でお茶やお散歩へ出たりしていた。
少しでも嫌なことからお心を解放できる時間になってくれたら、そう思っていた。

「いつも私達に寄り添って、支えてくれたアルマだから、わたしは君を我が妃にと望んだ。だが、そうする事によって君にも大きな物を背負わせる事になる事を許してほしい。」

なおも切なく囁く陛下に、私の胸はキュウっと詰まる。
本当にこの方は昔からお優しい。


ゆっくりと首を振って私は出来る限り力強く微笑む。

「そんな事は承知の上です。侯爵家の令嬢に生まれた以上は、王家のために国民のためにこの身を捧げる事は当然のことでございます。」

幼い頃から幾度となく父母や家庭教師から言われ続けた言葉は、今や私の骨の髄にまで染みついている。

私だってただ浮かれているだけではない(随分舞い上がっていたけど)

この結婚だって政略的な面が大きい事だって理解している。私だって硬い決意の上で嫁いだのだから。

私は陛下の妃であり、理解者であり、同志で、そして彼にとって都合のいい後ろ盾を提供する形代。

たまたまお相手が幼い頃から焦がれて仕方なかった方であったということが幸運なだけ。

多分陛下も、私がそれを理解した上で嫁いできた事は承知している。それでもこうしてわざわざ言葉に出してくれたのは一重にこの方の人となりの良さで

あぁ、やっぱりそんなところも素敵!

思わずうっとりと表情を緩めそうになった。


「ありがとう。やはり君を妃に選んで良かったよ」

そう言って、陛下は私を胸に引き寄せた。

きゃぁ!いよいよ始まるのねっ!!

胸の高鳴りがぶり返して来るのを抑えながら、私はその彼の広い胸に飛び込んだ。


分厚いローブ越しに触れる陛下の身体は

思った以上に、華奢、、、で

暖かくて

そして、剣の使い手と名高い鍛えられたそのお胸は、、、やわらかい


柔らかい??

あら筋肉と言うものは意外と柔らかいものなのね?

何というか、ふわふわとしていて

そしてぷるんとしてて、極上の触り心地、私の手に余るその膨らみ


ムニムニ


ぽよぽよ


「陛下?」

胸から顔を上げる。

「うん、、、」

気まずそうなグリーンの瞳が泳いでいる

「これが筋肉と言うものなのですか?とても柔らかくて、弾力があって、、、私のものよりとても立派かと、、、」

「それは筋肉ではないよアルマ。おそらく君の持つものと同じ物だ」

そう言うと、陛下はローブの首の留め金をカチリと外す。

ローブの下から現れたのは、、、


白いガウンを纏う艶かしい女性の身体で

衿元からは見事な谷間がのぞいている。

「ごめんアルマ、実は私の生まれ持った性別は女なんだ」
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