ワーホリで本当の恋を見つけてしまいました。
翌日彼をバーの外で待っていると走って近づく彼の姿が見えてきた。

「中で待ってて良かったのに。ごめん。」

「いえ、いいんです。それよりも走ってましたよね。ごめんなさい。忙しかったですか?」

「帰ろうとしたら電話が鳴って出遅れてしまったんだ。でも無事間に合った…かな?」

「間に合ってますよ!」

それぞれ注文し席についた。

彼は改めて名刺を渡してきた。
このそばにある一流ホテルの名前が書いてあり、役職のところにアシスタントマネージャーとなっている。
副支配人ってこと??
まだ若いのに凄いなぁ。
おばあさまは本当に彼を誇りに思っていたんだろうなと言うことがよく分かった。

「昨日会ったばかりの君を誘うのは躊躇ったんだ。けどこれこそ後悔しちゃいけない、と思ってさ。」

「即行動ですね!」

『カイコウラはいいところなんだ。オススメでさ。こっちにきてから何度か行ってるんだ。いつもなら近くあるB&Bに泊まったりもするんだけど日帰りでも可能だよ。」

「B&Bですか。よく聞くけどまだクライストチャーチから出ていなくて。後3ヶ月して学校が終わったら残りの半年で旅行しようかな、と思ってるんです。その時に行ってみたいと思って。それぞれ違うらしいから楽しいみたいですよね。」

「そうだな。ハズレに当たったことは今までないな。ジャムが美味しかったり、料理も家庭の味でそれぞれ美味しかったな。ホテルで働いてるくせにB&Bが好きなんだ。」

「確かに…ホテル勤務じゃないですか!」

「B&Bだと家庭的だろ。一人暮らしの俺としては魅力的なんだよな。家庭の一員になれたみたいでさ。」

「私は今ホストファミリーもいるし、ステイメイトが2人もいるから家庭にいる感じなんですよね。だからさみしくないのかも。」

「そうか。それはいいな。」

「でもいつかやってみますね!」

「カイコウラに行くのに早めに出ても大丈夫?7時くらいとかどう?日帰りだから早めに出たほうがいいと思って。」

「大丈夫です。土曜日、ここで待ち合わせでいいですか?」

「家まで行こうか?」

「大丈夫です。楽しみです!よろしくお願いします。」


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