ワーホリで本当の恋を見つけてしまいました。
スーやリサというクラスメイトとも仲良くなった。

日本人のユリコとも話すようになるが私たちはみんなの前では日本語はやめようって決めた。

みんな同じくらいの語学力のクラスだしなんとなくフィーリングで話が出来た。あとはボディランゲージ。もちろんスマホにはアプリが入ってるけど、みんななんとか思いを伝えようとするその気持ちで話してる。アプリは最終手段。

国は違くても伝えたいという気持ちは大切。
慣れない映画を駆使して私たちは毎日楽しく過ごしていた。

ふと、病院のアラーム音も耳から消えてる事に気がついた。やっと私の肩の荷が降りたのかもしれない。

私はもともとアクティビティが豊富なためここを選んだ。
ボーンカービングや乗馬、エイボン川のパンティング…お料理教室にも行った。

極め付けはスカイダイビング。
私は高所恐怖症。
でも…スカイダイビングをすると人生変わるって聞いた。人生観が変わる…って。
ここニュージーランドには私の全てを変えたくて来た。自分を見つめ直しに来た。
女は度胸よ!
セスナに乗り込みインストラクターとハーネスで固定される。
家が米粒みたいに見える。足が震えるがインストラクターのジョージはそんな私をみて
「Hahaha … 3.2.1 GO !」
と躊躇なく飛び出した。
うわぁ…私は空へ飛び込んだ。
凄い速さで落下していく…。死んじゃう、怖い、と思ったのは一瞬。
空には私しかいない。私が空に溶け込んだよう。手足を広げ風を受ける。
私はジョージがいることさえも忘れてしまうくらい私だけの世界に入ってしまう。
なんで気持ちがいいの。

ジョージがパラシュートが開き落下速度が落ちる。
今度はゆっくりと周りを見て楽しめる。目の前には山も海もあり高いビルなんて見えない。
空の中をただ風に揺られ漂う。
だいぶ降りて来ちゃったな、と家がだいぶ大きく見えて来た時に思った。

何分遊覧していたのだろう。
あっという間のような、でも長かったような…。
私のいつもいる地上とは違った。
空は澄んでいて、もう細かいことなんてどうでもいいのかも、世界はこんなに広いんだ、と思った。私がどこにいても世界はどこまでも続いていているってわかった。
そんな当たり前のことさえ分からなくて、東京にいる時には毎日ヘトヘトになっていた。
あの場所だけが私の居場所だと思ってた。
けど私がいなくても世界は回ってる。
私が踏み出せば私の世界は変えられる。

本当にスカイダイビングをやってよかった。
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