涙の涸れる日
 その次の土曜日。佑真は仕事になったと言った。

「それなら、樹里たちに会ってきても良いかな? まだお土産も渡せてないから」

「いいよ。多分帰りはいつもと同じ位遅くなると思うから。ゆっくりしておいで」

「うん。ありがとう。晩ごはんには戻るから」

「分かった。宜しく言っといて」

「そうだね」

「気を付けて行って来いよ」

「うん。心配しなくても大丈夫だよ」

「最近、家の奥さん色っぽくて心配なんだよ」

「色っぽくなんかないよ」

「紗耶には分からないかな? 新妻の色気ってのが……」

「…………」



 翌日、お昼休みを狙って樹里に電話を掛ける。
「紗耶? 元気にしてる?」

「うん。元気だよ。ごめんね。ちっとも連絡出来なくて……今、大丈夫?」

「お昼も社食で済ませたし大丈夫だよ。新婚さんなんだから邪魔しちゃいけないかなって……」

「邪魔だなんて……。あのね。次の土曜日、佑真が仕事で居ないの。会えないかな? ランチでも一緒にどうかと思って」

「分かった。私から里香と桜子にも聞いてみる。お店も任せてくれる?」

「もちろん。ありがとう。流石、樹里だよね」

「何言ってるの。お局に良いお店教えてもらったから」

「楽しみにしてる」

「じゃあね。高梨先輩に宜しく」


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