【完結】年上御曹司と始める幸せお見合い結婚



 わたしのその問いに、梓さんは即答した。だけど力強い答え方で、わたしを安心させてくれた。

「……梓さん」

「ん?」

「わたしのお願い、聞いてくれますか?」

「……もちろんだよ。美鈴のためなら、何でもする」

 そう言ってくれた梓さんに、わたしはこんなお願いをした。

「梓さん……。教えてください。 流奈さんと、どんな風に過ごしてましたか?」

「え?」

 梓さんはビックリした様子だった。なぜこんなことを聞いてくるのか、きっとそう思ってるのかもしれない。

「流奈さんとは、どこで知り合ったんですか? 流奈さんとお付き合いしてた時、どんな風に過ごしてましたか?」

 梓さんがわたし以外の人と付き合っていた時、どんな風に過ごしてたのか、そしてどんな風に話をしていたのか。とても気になってしまった。

「……そんなこと、聞いていいの?」

 梓さんは、少し心配そうにわたしを見ていた。

「はい。聞かせてください。……わたしの知らない梓さんを、知りたいんです。あなたのことをもっとよく知るために、色々なことを知っておきたいんです」
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