私らと、ざまぁするぞ!〜冤罪で追放された令嬢に手を差し伸べたのは異世界の戦士たちでした。

「カッコ悪くたっていい。もっと正直になって、自分の一度きりの人生、毎日を丁寧に力の限り生きる。でないと、今日の自分が明日の自分に睨まれる。……って、この話を聞いた時、そんな気がした」

「聖威……」

「舞空が今からでも『神術士になりたい』っていうなら、それでいいじゃないかと思う。神術士始めるのに年齢なんか関係ない」



綺麗事を並べた発言、とも思われるが。

何となく腑に落ちて、胸にスッと入ったのは言うまでもない。



過去に神術士になることを反対されて老師が追い出された時も、この事件が起きた時も、『私の何が悪かったの?』って、思ってた。

だけど、その答えがわかったような気がする。



言葉のひとつも出なかった自分という、そんなダメダメな自分を、今まで拵えていたことに原因があったのかもしれない。悪循環だ。

自分の言い分が通らなくて、言葉を閉ざしてしまった。無駄な悪あがきをしなかった自分自身に。

親や主人の言いなりにならず、自分自身の人生にもっとワガママでいるべきだったのかもしれない。

そんな自分は、恐らく、未来の自分に睨まれ笑われていただろう。

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