年下のかわいい後輩くんが彼氏になりました
「ね、その荷物なに?」
「ん?ちょっとね。啓太は気にしないで。それよりさ、食材買って行こう。雨降ったら外に出るの面倒でしょ?」
「うん、そうしよう。お菓子も買いたい」
私たちは買い出しをして、啓太のおうちに向かう。
「啓太、先に課題やっちゃおうよ。遊び出したら絶対に勉強しないでしょ?」
「もう、なんでそんなに真面目なんだよ。本当なら今日は外デートだったんだからさ。課題なんてできなかったはずでしょ」
「でも、家にいるでしょ?啓太は合宿に行ってた分、進めておかないと夏休みの最後に苦労するからね」
そう言って私はローテーブルにテキストを広げて課題を始めた。
こうすれば渋々でも啓太が付き合ってくれるかな?って期待したんだけどな。
「優菜ぁ。俺、拗ねちゃうよ。遊ぼうよ」
「少しだけでも勉強しようよ」
「じゃ、優菜だけ頑張って!俺は優菜が勉強終わるまでここで昼寝してるから」
啓太はそう言うと私の膝の上に頭を乗せて、ゴロンと横になった。
これって、膝枕ってやつだよね?
「これじゃ勉強できないって、啓太」
啓太は私の言葉を無視して、
「優菜って柔らかくて気持ちいい。いい匂いがする」
「もう!啓太ってば」
そう言いながらも、そんな甘えてくる啓太のことが可愛くて。
膝の上にある啓太の髪を優しく撫でるように触れた。
「優菜の手が優しいから、マジで眠くなってきた」
ううーーっ!なんでこんなに啓太って可愛いんだろ。
時々、中学の頃の高橋くんが出るんだよね。
守ってあげたいって思うんだ。
「啓太、負けました。啓太のやりたいこと、しよ」
そう言った途端、啓太が体を起こして
「やった!俺の勝ちだね。じゃさ優菜、遊ぼ!」