年下のかわいい後輩くんが彼氏になりました
「じゃあ、どうして高校に入ってから告白してくれたの?」
「俺さ、優菜を追い掛けてこの高校に来たんだ。勉強頑張ったんだからな。優菜ってこう見えて賢いだろ。俺、点数ギリギリでランク落とせって皆に言われたけど、絶対に合格するからって周りを説得したんだ」
「そうだったの?バレーとかで選んだんじゃないんだ。ってさ、こう見えて賢いって、酷い!」
「あははっ。ごめん。でさ、あの日昇降口で入学してから初めて優菜に会って。告白はタイミングを見て言おうって決めてたのに、会った瞬間そんなの吹っ飛んで、付き合おうって言ってた」
「啓太があの高橋くんだってリンクしなかったから、知らない人だと思い込んでたの。ごめんなさい」
「あの時、俺はすぐに優菜に気が付いたのに。優菜は全然覚えていてくれなかったのはかなりショックだった」
「だってさ、啓太凄く変わったでしょ?背も高くなったし、髪型も違うし、顔だって大人になってた。あの頃の可愛らしい高橋くんなんてどこにもいなかったもん」
「優菜は俺があの時の高橋って分かっても、付き合ってくれるの?思い出した時、幻滅しなかった?」
「幻滅なんてしないよ!私は前の高橋くんもいいけど、今の啓太が好きなの。啓太が前に言ってた『過去の俺じゃなくてこれからの俺を見ていて欲しい』って言葉。私はこれからの啓太をずっと見て行くよ」
「優菜、ありがとう・・・・。ね、優菜、これってさ、ここでチュウするタイミング?」
「啓太!そんなこと聞かないでよ!したいと思った時に自然とそうなるものでしょ!改めて聞かれたら、なんて答えていいか分か・・・
≪チュッ≫
今度は私が驚いて。手の甲で唇を押さえた。
「・・・啓太のバカ!大好き」