年下のかわいい後輩くんが彼氏になりました

もうすぐ啓太が帰ってくる時間かな。

私はカーテンを開けて空を見上げる。

昨日の夜のニュースで週末に台風が直撃すると言っていた。

どんよりと曇った空を見上げてそんなことを思い出していた。

啓太の部活がお休みの時に台風が来るなんて。

デートなんてできないじゃない。

≪高速が渋滞してて、あと1時間くらい掛かりそう。優菜、もう少し待っててね≫

啓太からは普通にメールがくる。私は不安な気持を隠したままメールを返す。

≪了解です!気を付けて帰ってきてね。待ってます≫

私はテーブルに置きっぱなしにしていたデート特集の雑誌を取り、頭には入ってこない情報を目で追った。

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