このヤンデレ医師を何とかしてほしい
昴さんは人望が厚い。みんなに優しく接するから、誰も彼を嫌いにならない。そして何より医者という仕事に就いているから、両親も「昴さんと結婚してくれたらもう安心ね!」って嬉しそうに話している。

私はきっと、昴さんがつけた見えない鎖で縛られているんだ。昴さんの望むように物語が進められて、私が抗おうとするなら徹底的にしつけて従わせる。

彼氏と彼女、なんて対等な関係じゃないんだ。昴さんが主人で私は昴さんの「もの」。昴さんと初めて会ったあの時から、私の人生は彼に縛られていたーーー。

気が付けば、私の背中には冷たいフローリングの床が触れていた。組み敷かれた私を見下ろして、昴さんは楽しそうに言う。

「愛してるよ、葵。でもさっき俺から離れて行こうとしたよね?だからちょっと罰を与えてもいいかな?」

拒んだって無駄。唇が容赦なく昴さんの唇で塞がれて、逃げられないように手足が固定されていく。

誰かお願いです。このヤンデレストーカーをどうにかしてください。
< 9 / 10 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop