愛して欲しいなんて言わない!
「オヤジが何を考えているのか
わかってる

理菜を専業主婦にして
さっさと妊娠させたいんだ

オヤジの思い通りになる
駒が欲しいんだ

俺が思い通りならないから」

ふっと西九条が息を吐き出した

「理菜が悪いわけじゃない

理菜はきちんと高校を卒業して
大学まで行くんだ

学費の心配はいらない
それくらいの蓄えなら
俺にだってあるから」

「西九条…
家で話をしよう」

「そうだな」

私と西九条はキスとすると
研究室を出て行った
< 148 / 151 >

この作品をシェア

pagetop