愛して欲しいなんて言わない!
ぎゅうっと西九条が
私の肩を抱いた

「俺こそ、ごめんな
理菜を巻き込んで
つらい思いばかりさせてる」

「ううん、平気」

好きだから。
と、言いそうになった

最初は嫌いで
家を追い出されることばかり
考えていたけど

少しずつ気持ちがかわって
家を追い出されないようにって
思うようになって

今は…
西九条を好きだって思うようになった

「平気じゃないだろ

絶対に退学はするなよ
オヤジに何と言われようと
気にするな

俺が守るから」

「それじゃ
西九条がつらくなる」

「俺が選んだ人生だから」

私の額に西九条がキスをした

私は西九条の胸に顔を埋めた
< 150 / 151 >

この作品をシェア

pagetop