死神は花を狂おしい程愛してる
「そうかな?私は花楓の方が、よっぽど奥様って感じするけどな!」

それから長々と話し、蒼士が帰ってきた。
「花楓様、蒼士様が帰って来られたみたいです」
羽山に言われ、出迎えに行く花楓。
「里紗、ちょっと待っててくれる?」
「わかった!」

玄関に迎えに行くと、いつものように蒼士に抱き締められた。
「ただいま、花楓」
「おかえりなさい、蒼士さん。
あの、友達の里紗が来てて、紹介したいんだけどいいかな?」
「んーわかった」
あまり乗り気ではない表情で了承した、蒼士だった。

「お待たせ、里紗。
蒼士さん、私の大学生の時の友達で桐野 里紗ちゃんだよ。で、蒼士さんだよ、里紗」
「よろしく、里紗さん」
「━━━━/////!」
里紗はただ、蒼士に見惚れていた。
あまりにも蒼士が綺麗だったから。

「里紗?」
「あ…初めまして///桐野 里紗です。
素敵……」
「もう、いい?着替えたい」
「うん」
「行くよ、花楓」
「え?でも、里紗いるし」
「は?また俺に言わせるの?理由」
ただでさえ、不機嫌な蒼士。
その上、離れるなという言いつけを守らない花楓に、黒い雰囲気が更に黒く染まる。

「あ…花楓、私もう帰るから。
長々とお邪魔してごめんね!」
「え?あ、ごめんね…
じゃあ…玄関まで」
「花楓!!俺のことなめてんの…!?
見送りは羽山にさせろよ!」
「はい、花楓様。
後は私が……
桐野様、こちらへ」
「はい、じゃあね!」
羽山と部屋を出ていった、里紗だった。
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