モテすぎる男子から、めちゃくちゃ一途に溺愛されています。
Chapter7 夢の中で、甘い言葉
〈美乃里side〉
人生最悪の日だ。
ほんっと大嫌い。水牧果歩っっ!!
あれからなんとか水着審査を終えることができたけど、正直、ぜんぜん記憶がない。
今は、やっと何もかもから解放されて、着替えて自分の教室に来て放心状態中。
数分後には学校を出て双子のお迎えに行かなきゃいけないのに、体がものすごく重くて立ち上がれない。
最近、水牧くんとよくいるようになって、ほんの少しだけど、パパの言う通り、本当は根はいい人なのかもしれない、なんて思ってた自分を呪いたくなる。
『ぶっちゃけ、果歩くんとペアになりたかった』
『わかるー』
試着室で着替えているとき、カーテン越しから聞こえてきた女の子たちの話し声に聞き耳を立ててしまったことがいけなかった。
聞いちゃいけない気がしていたのに、聞かなくていいことなのに、私の耳は彼女たちの声を拾っていて。