モテすぎる男子から、めちゃくちゃ一途に溺愛されています。



「……なんか、こういうこと、前にもあった」

「え、なに怖い、美乃里ちゃん浮気?!」

「違うよバカ!」

ふたりでたくさん触れ合って。
愛を伝え合って。

なんだかんだカーテンの隙間から見える外は暗くなっていた。

ふたりで並んでベッドに横になったまま。

ふと、思い出したことが口に出ていた。

「……夢で、見たの」

「どんな夢?」

「……果歩と、私の部屋のベッドで、」

「待ってなにそのどスケベな夢。はい続き詳しく。てかいつの話」

「もうっ」

真顔で下品な言い方をするから、布団から出てる彼の腕をポカッと軽く叩く。

そして、しぶしぶ水着審査の後に見た夢の話をして。

あの頃から、彼に恋して落ちていたんだと改めて実感する。

「……ごめん、美乃里ちゃん、もう一回いいですか。抱かせてもらっても」

話を聞いた果歩は、安定して意味不明なことを言う。

「な、なんで。無理だよ!!ご飯も食べなきゃだし!!」

「そんな話し聞いて、ふーんそうなんだーってなるわけないでしょ。嬉しくて死ぬんだけど」

「死ぬのはダメ……」

「……はあ……美乃里ちゃん、どこまで好きって思わせば気が済むの」

そんなの……こっちのセリフだよ。
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