モテすぎる男子から、めちゃくちゃ一途に溺愛されています。
*
「……なんか、こういうこと、前にもあった」
「え、なに怖い、美乃里ちゃん浮気?!」
「違うよバカ!」
ふたりでたくさん触れ合って。
愛を伝え合って。
なんだかんだカーテンの隙間から見える外は暗くなっていた。
ふたりで並んでベッドに横になったまま。
ふと、思い出したことが口に出ていた。
「……夢で、見たの」
「どんな夢?」
「……果歩と、私の部屋のベッドで、」
「待ってなにそのどスケベな夢。はい続き詳しく。てかいつの話」
「もうっ」
真顔で下品な言い方をするから、布団から出てる彼の腕をポカッと軽く叩く。
そして、しぶしぶ水着審査の後に見た夢の話をして。
あの頃から、彼に恋して落ちていたんだと改めて実感する。
「……ごめん、美乃里ちゃん、もう一回いいですか。抱かせてもらっても」
話を聞いた果歩は、安定して意味不明なことを言う。
「な、なんで。無理だよ!!ご飯も食べなきゃだし!!」
「そんな話し聞いて、ふーんそうなんだーってなるわけないでしょ。嬉しくて死ぬんだけど」
「死ぬのはダメ……」
「……はあ……美乃里ちゃん、どこまで好きって思わせば気が済むの」
そんなの……こっちのセリフだよ。