【完】孤独なメイドは執事を独り占めしたい
「バカ!仮にもバトラー家に仕えているんだぞ!?そんな危険なことしようとするな!」

ルイス様には今まで散々怒られてきたけど、『バカ』と言われたのは初めてだな...。

「ったく、俺が着いてこなかったらどうなっていたか...。行くぞ」

「どこにですか?」

「俺が今夜泊まる宿だ。それと、あまりルイス様と言うな。ステラならまだしも、ここでは様を付けるな」

「じゃあ、ルイスさん?」

ルイスは優しく微笑んで頷いた。

この呼び方くすぐったいな。

言い慣れるまで時間がかかりそうだよ。

宿に着いて、フロントのスタッフに事情を話して部屋を用意してもらおうとしたがその日は満室。

アルマはルイスの部屋に泊まることになった。

「ベットは一つしかないからお前が使え。俺は床で寝る」

「いえ、ボクが床で寝ます。ルイス様はベットで寝てください...!」
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