【完】孤独なメイドは執事を独り占めしたい
「そういえば仰ってましたよね。他に好きな方がいると...」




「ああ。ん?アルマ、その手...」




アルマのケガに気づいて近づいたが、アルマは心配して欲しくないと思い、後ろに下がった。




「だ、大丈夫です。バラの棘でケガしただけなので」




「尚更手当てしないとダメだ!見せてみろ」





「ボクはメイドです。ケガくらい自分で手当て出来ます!」




「だったら何故、泣いているんだ!?」





涙?ボク泣いていたんだ。あんなに我慢していたのに。





ルイス様の声が優しくて愛おしくて...それで安心して涙が堪えきれなくなってたんだ。





「ケガなんてどうでもいいです。.....ルイス様ボクの話を聞いてくれますか?」





ルイスは無言で頷いた。




「ボクがお父様とパーニスに行かなかったのはルイス様。あなたの傍に居たかったから」
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