【完】孤独なメイドは執事を独り占めしたい
「あの人はいつも俺の気持ちなんて聞かない。何度だって逆らった。そしていつも怒られた。だから従うしかなかった。バトラー家の執事を命じられた時も父さんが勝手に決めたことだ....」







バトラー家の執事は代々、他の名家から雇うことになっている。だけど、テオ様とアルーシャ様に仕える執事はその年には生まれなかった。






だから同じバトラー家でお茶を様の弟のジャック様の息子であるルイス様が執事としてオリバー様の元に来た。






「お二人に仕える執事が生まれていれば俺はここに来ることはほとんどなかっただろうな。婚約は確実だっただろうけど」






「何故ですか?」







「父さんは昔バトラー家を勘当されている。何をやったかは知らないがな。お爺様が亡くなってから父さんはバトラー家の信用を取り戻そうとして俺とアルーシャを婚約させたんだ」







「オリバー様は反対してなかったんですか?」
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