独占欲強めな御曹司は政略妻のすべてを奪いたい
「お母上の件は、明後日伯父上に相談しよう」

透哉さんからの提案に、私は口ごもった。

できれば伯父に余計な心配をかけたくはない。

でもここまで来ると、伯父に話さないわけにはいかないだろう。

「……はい、そうします」

私はすぐに透哉さんに同意した。

私ひとりなら、この期に及んで自分だけでなんとかしようとしていたかもしれない。けれどそうすればさらに泥沼にはまり、とんでもないことになっていただろう。

透哉さんはいつだって早期に危機を察知して、私を救ってくれる。

だから彼の道標に従えばきっとうまくいくと思えた。

スマートフォンの画面には、森窪さんからの着信履歴が何件も表示されていた。

いきなりアルバイトを辞め、迷惑をかけてしまったけれど、私はもう二度と彼と連絡を取ることはないだろう。透哉さんが大事だった。

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