結ばれない運命〜愛する人は空の彼方へ〜
第ニ章 二人を引き裂く黒い闇
ある日玉森コーポレーションの役員金子がマンションを訪れた。

「玉森コーポレーション役員の金子と申します、今日は大切なお話があり、伺いました」

私はすぐにぴんときた。嫌な記憶が脳裏を掠めた。

「申し訳ありません、社長と別れて頂きたいのです」

私は何もいえず、俯いていた。

「当面の生活の資金をお支払いします」

私は断った。

「わかりました、廉さんとは別れます、でもお金はいりません」

「それでは今日中にお願いします、社長が帰宅しないうちに」

私は引っ越した。

俺はそんなことが凛の身に起こっているとは知らず、家路を急いだ。

帰宅すると、凛の姿はなく、荷物が整理されている状況に不安が過った。

まさか、と思いすぐに役員に連絡をした。

「凛に何を言ったんだ、凛は何処に居る」

「社長、彼女はお金を受け取り、出て行きました、もう、諦めて下さい」

俺は凛を探し回った。
凛、何処に言ったんだ。

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