結ばれない運命〜愛する人は空の彼方へ〜
第七章 俺の愛を受け入れろ
月曜日がやって来た。

明日は彼のマンションに行く約束の日、ああ、どうしよう。
その時スマホが鳴った。
菜々美からだった。

「菜々美?仕事は?」

「今は昼休み、あまり時間無いから簡潔に報告して」

私は深呼吸をして話し始めた。

「先週食事に行きました、そして明日彼のマンションに行く事になっちゃいました」

電話口で菜々美の大きなため息が聞こえて来た。

「凛、行っちゃ駄目よ、遊ばれてそれで終わりよ」

「わかってる」

「これ以上深入りしたら戻れなくなるわよ」

「ちゃんとお断りします」

スマホは切れた。
その夜、スマホが鳴った、大和さんからだった。

「凛?遅くにごめんね、明日、十時位に凛のアパートに迎えに行くから」

彼の声にドキンと鼓動が跳ね上がった。
駄目、駄目よ、断らないと。

「明日用事が出来てしまって、行けなくなりました」

「彼とデート?」

< 66 / 120 >

この作品をシェア

pagetop